青木由有子の写真
Message from Yuko Aoki
青木由有子より

Vol. 7  2003.11.16




コンサートがだんだん近づいてまいりました


宮沢賢治の作品から生まれた曲が沢山あるから、テーマは銀河鉄道の夜にしよう、そうだ「中空を行く銀河鉄道」に続く新曲も作らなくちゃ、と企画の段階ではとても楽しく考えていました。

いつものコンサートは私が曲説を入れながら進めるスタイルですが、今回は台本を作って頂き、第1部は私の説明と賢治の詩や童話の朗読で、第2部は、童話「銀河鉄道の夜」の朗読をベースに物語が進行して行きます。
皆の練習や音響・照明さんとの打ち合わせ等、準備も着々と進んでいます。コンサートまであと2週間程となりました。

が、その最後を飾るはずの新曲、なんとこれがまだ出来ていないのです。
台本や進行表にある「新曲」とだけ書いてある白いスペースが目に入るたび、頭を抱え思わずうめき声を上げてしまいます。
「間に合わないかもしれない……」。
しかし、うめいて曲が出来るわけもなく、どこからか「やってくる」のをひたすら待ちます。
気持ちを前向きにして、コンサートの準備を一生懸命しているとある時突然「やってくる」のです。 そうしたらそれを写します。
お願いします、どうか曲をお与え下さい、と私は見えない誰かにお祈りします。
でもいつも2週間前、ひどい時には3日前にできたばかりの、練習不足の歌を聞いて下さるお客様には、申し訳ないです。
(幸いまだクレームは来ていません。)

「中空を行く銀河鉄道」は故郷(天上、南十字星)が目の前に近付いて来た所で終わっています。
しかし新曲では、とうとう天上へ旅人達がたどり着きます。そして私達はさらなる世界(南十字星の向こう)へと旅立って行く……そんな曲になると思います。
ああ、どうか無事に曲が出来ますように。

新曲の他には久しぶりに「火の島の歌」「ノクターン〜噴火湾」「雁の童子」等を歌います。
「雁の童子」はCDに収録した時から、また少し合唱パートに手を入れました。前よりもスッキリしたのではないかと思います。
CDには入っているけれど、コンサートでは初めて歌う歌も数曲あります。
朗読と歌を一体化させ、全体を通して「朗読歌曲」になるように構成してあります。
おいで下さった方に「銀河鉄道の夜」の世界にすっぽり入って頂き、皆で列車に乗って銀河を旅する事が出来たら……と思っています。
どうぞお楽しみに!

 

 

 

 

バックナンバー

 ・2006.6.1 【番外編】CD「愛を語る夢のむこうで」インタビュー

 ・2006.1.1 あけましておめでとうございます

 ・2005.3.31 近況報告

 ・2003.11.16 コンサートがだんだん近付いてまいりました

 ・2003.10.29 10月の5回連続のコンサートが終わりました

 ・2003.10.14 逗子市の「池子の風」のコンサートが終わりました

 ・2002.8.1 3匹の捨てネコと、悪者が善人に変わる強い魔法の音楽

 ・2002.5.1 台峯コンサートによせて

 ・2002.3.6 2枚のCDのレコーディングが終わりました

 ・2001.12.5 コンサートが終わって そして これから

 

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