「もの忘れ」CD、推薦のことば  

                                医師  三好 彩

はじめに

 認知症の方の数は社会の高齢化と共に急増しており、2025年には300万人を超えると推定され、中でもアルツハイマー病の増加は著しくなっています。
  認知症の初期症状としては「物忘れ」がよくいわれています。人の名前や字がすぐに思い出せないというような「物忘れ」は加齢に伴って起こりうることですが、少し前に経験したことをすっぽり忘れてしまう場合は認知症を疑います。例えば会話の中で何度も同じ事を繰り返すというような場合です。最近、認知症の前段階として、軽度認知障害があり、この段階、つまり「物忘れ」の段階で治療することが重要視されてきています。治療では特にアルツハイマー病の場合、現在のところ薬は対症療法でしかなく、食事(過食、肉食、砂糖の摂取を控え野菜・果物を中心とする)、運動、リハビリテーションなどの非薬物療法が重要とされます。「脳トレーニング」と言われるように、読み書き、計算で脳を訓練したり、絵画、園芸、音楽、生きがい、趣味を持つことで、脳を活性化し、自発性を高め、脳機能を維持しようとします。これらの知的な生活習慣は、発症に大きく関与する事が明らかになっており、予防にも有効と考えられています。しかし、認知症の方は意欲が乏しく継続が困難な事実もあります。

リラ自然音楽療法

 これまでのアンケート調査からリラ自然音楽療法により明るく、前向きでやさしいイキイキとした人格に変化することが解っており(山波言太郎 編著 『続・音楽進化論』 でくのぼう出版)、この変化は認知症の予防と治療に貢献する事が容易に予想されます。

最後に

 リラ自然音楽は自然界からの癒しの歌と人間の出す愛の言霊リラヴォイスが合体した音楽だそうです。雑草のようにどんな悪環境でもひたすら太陽に向かう自立心と前進する力、更に私たちに分け隔てなく食料、酸素や癒しの音楽まで提供してくれる慈愛の性質を持つ自然界と地球を破壊したり生かすことも出来る大きな力を持った人間側の愛のハーモニーであるリラ自然音楽は、聴いた人の中にもある同じ精神に響き、引き出しやすくしてくれるようです。
認知症は家族の介護者にもうつると言われ、若年性アルツハイマー病では親などの認知症が遺伝するケースが多いと言われています。本人自身の予防から治療、ホスピスだけでなく、御家族も含めた幅広い「もの忘れ」CDの使用をお薦めいたします。リラ自然音楽療法は新しい療法ですので是非皆さんの体験や感想を自然音楽研究所にお寄せ下さい。

メールはこちらから
Copyright © 2002-2007 The Gentarou Yamanami Cultural Foundation.
戻る